序章(キス、愛撫、手マン、本番、膣内射精、失禁)
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レビュー
近代日本の帝都を舞台に一人の少女が徐々に目覚めていくお話。
行為としては他の音声作品としていることに大きく差はないもの、時代として基準や正しいとされる価値観などの影響から、精神的な面で女性が変態的な欲に振り回され自身も目覚めていく過程が大事に描かれた作品でした。
舞台としている背景の影響もあり終盤には切ない別れが待っていますが、それまでの交わりで目覚めた彼女との特異なつながりが再びめぐり合わせるきっかけとなってくれそうで、そういった面でも変態といったものを一風変わった、でも大事にする扱い方をしているなと感じました。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。
女は男より三歩下がって歩くべし。
大正浪漫は時に男尊女卑とも揶揄やれますが、
だからと言って全てにおいて男が強い存在であったかと言われると
決してそうではないかと思います。
いつの時代もM男とS女はおり、特に性行為という人間の本能を
曝け出す場においては如実だったのではないでしょうか。
本作は、今でこそ当然…というとどこからか叩かれそうですが、
フェラでさえ信じられないといった雰囲気。
大正浪漫の表舞台のような慎ましい女性像と
官能小説で描かれるようなインモラル溢れた裏の顔が
とても良いギャップを生み出していますね。
行為自体は現代でいうと何変哲もありませんが、
それが実はとてもエッチなことだったんだという
時代背景が良く感じられるのは素晴らしいです。
いやぁ良い時代に生まれて来たもんだ。
ラストも上手く締められていて良いですね。
ドラマのラストシーンのような風景が浮かびます。
時代が変わればエロも変わる。
異世界モノに引けを取らないジャンルでありました。
こちらは変態をテーマにした作品なのですが、舞台は現代ではなく大正時代となっているので、こで言う所の変態はあくまで大正時代における一般的な性行為とはズレた性癖という意味での「変態」となっています。
文学少女であるハルは上京した学生専用の下宿屋の娘。そこに新しく下宿人として入居してきた男子学生に夜伽の誘いを受けたハルが男性の部屋へ行き性交をしているシーンから今作は始まります。
春は礼儀正しい淑女でまだ男性経験のない処女。
それに時代背景を考えるとこんなに簡単に誘いを受けるのはおかしいのですが、文学少女であるハルは同じく文学を勉強しているこの男子学生に興味を惹かれたこと、そして部屋に置いてあった男子学生が書いたと思われる小説をこっそり読んでこの男子学生の目指す文学が一般的な文学ではなく官能小説であった事に興味を持ち、それで誘いを受けたというわけです。
若き少女の好奇心から始まった2人のただれた関係はだんその変態性を増していきます。
ただ快楽に飲まれてそうなっていったというだけではなく、この経験が文学のためになるからという部分もありますね。
作中にディルド(のようなもの)が出てきますが多分これは木を削ってイチモツの形にしたものだと思われます。この時代ではこのような物を使うのは十分にアブノーマルで変態的な行為でしょう。
今ではフェラチオはごく一般的な性行為のひとつですが、この時代に於ける口淫、これもアブノーマルな行為だったはずで、このように今作での「変態性」は現代の変態性とは違うんです。
現代ではなく大正時代のお話という事での「変態的」な性行為にまみれた作品です。
これらの行為は当時としては最先端の変態行為だったのではないでしょうか?
ハルがだん変態になっていくとはいっても清楚な淑女であることは最後まで変わらずに大和撫子を感じさせて良かったです。