[DAY1] おはよう、お前さん。
サンプル
レビュー
hajimeサークル初作品となる本作。春夏秋冬をテーマとした作品群でその一作目となります。声優の水澤あむさん、聞き覚えの無い方ですが、水沢あむという配信者の方の模様。表記ぶれは声優用でしょうか?
とまあ前置きはさて置いて本題。まず本作はハイカラ館と呼ばれる館が舞台となっています。築10年ものらしく作中ヒロインの衣装も含め小まめな設定がより没入感を得る上で重要な役割を担ってくれるでしょう。そう、ASMRとは耳で体感すると同時、脳がそれにより得た情報をより高密度かつ複雑な情報として認識を広げていきます。声と音、その二つを通し、その先に“いる”彼女との姿を想像してみましょう。素晴らしいではないですか!
さて本作のヒロイン。レビューしている私が良く聞く声優さんたちと比べると見劣りするものがあります―が、それは声優、として見た時であり、ASMRという作品を通して聞く場合は、また違った受け取り方ができます。
まず、声の感じ。独特なニュアンス。訛っているわけではないですが、特徴的な部分。これがこういう演技なら声優顔負けですよ。だって、すぐそこに“いる”と感じられる声なのですから。
本作のトラックは主に四つ。DAY1~4で構成されています。これは連続した繋がりあるASMRというよりも、30分前後で構成された1本のASMRを4つ収録している形と言った方が良いでしょう。どこから聞いても違和感ないですし、勿論連続で聞くのも最高です。ただ、連続となりますとそもDAY2に行く前に寝落ちしてしまうので、とか書きながらレビュー用の内容書き出す為にライブラリで垂れ流していたら軽く意識を持っていかれました。ヤバいですね。
全年齢であること、最近では有名声優起用のASMRが目立ちますが、良い作品はやはり良い作品。今後に期待すると共に、本作が一人でも多くの人に届きますように。心地のよい場所へいらっしゃい!
この年の瀬に春の作品とは旧暦になぞったのかな…?なんて半ば疑いを孕んだ気持ちで購入してみました。
しかしそれも付属の設定の文やイラスト、音声をはじめ製作者様の意気込みを事前に触れて再生してみて納得。
清少納言が春はあけぼのだとか、孟浩然の春眠暁を覚えずだとかの詩の意図が分かる様なそんな陽だまりとほんのりと万緑に芽吹く新しい花の芽の香が春の風に乗せて身体を包み込む―そんな作品でした。
時春ちゃんと、『自分』は勝手知ったる仲でありお互いを思い合う仲である。というのがよくわかります。「嗚呼、もう出会って一年くらいは経ったんだなぁ…」そんな彼女との記憶の疑似体験が出来る没入感。
ぽかとした陽気に気だるげな身を彼女に委ねて語りを聞き、それに頷く。
一見どこの作品を見てもそうだろ、と思えることではありますが細かに練られた設定や舞台となる場所のイラストまで丁寧に書き記した作品はそう多くはありません。目を瞑り、耳から得られる情報を脳で処理する中で事前にそれらがあるとないのではやはり雲泥の差があるでしょう。
「あ、いまこにいるんだな」とかそんな作品内での当たり前を当たり前に感じられるのはとても素敵な体験でした。
耳かきの音は、正直言うと個人的にはもう少し生感というか掻いて奥から穿る感があってほしくは思いましたがとても丁寧で心地良いです。
また「なぜこんな年の瀬に春の作品を」と思ったことについてですが、製作者様の『春には環境音を収録していた』という語と上記内容に至極納得させられました。春に鳴く鳥の声と、その情景。それをこのいま寒空の中暖房を効かせた部屋で聴くことで本当に暖かな春の日に飛んでいける。現代における贅沢なんだな、そう思えました。
音声作品はかなり聞いていると思いますが、作り込みがすごい伝わってきます。
音声や効果音、キャラクターや距離感などかなり緻密に作られていると感じました。
世界観もとても好きです!
難点を上げれば、安眠できすぎて最後まで聞けないことです笑、半分くらいで寝落ちします。
続編も首をながーくして待ってます!
迷ったら即購入、おすゝめ。
現時点では評価しにくい未知数の可能性を秘めた未完成の作品という印象です。公開されているハイカラ館の舞台やキャラクターの設定資料集がアニメ化でも前提にしてるのか?と思うほどに作り込まれてるのが分かりますが作品にそれが反映されてるかと思うとそうでもない感じ 予定されている夏編以降で化ける事を期待したいです。