おすすめレビュー
とある場所で車を降りるところから、お話が始まります。主人公を迎えた彼は、高校の先輩の弟だと名乗ります。
部屋の中に招き入れられるや否や、話もそこに、彼に抱かれてしまいます。
混乱する主人公を置いて、ことを進めていく彼。乱暴な口調ではなく、高圧的でもなく、施される愛撫も優しいといっていほどで、しかも的確に官能を引き出していきます。
戸惑いながらも受け入れるのは、彼から敵意が感じられないからでしょうね。一分一秒を惜しむように抱きながら、時間がきたといって、彼は部屋から主人公を解放します。
ところどころ、会話にちりばめられた謎は、主人公が家に帰ったことを確かめる電話で明かされます。好きな人が自分のことだけを忘れてしまったら・。
EDは2種類。バッドエンドなのかな、これはこれで幸せだと思うのです。二人きりの世界で彼は名前をなくし、主人公は時間をなくし、そうして二人は毎回はじめましての挨拶をし、愛し合う。
もう一つはハッピーエンド。どんなにかつらかっただろうと、互いを確かめるように愛し合う。どちらも最後のセリフに万感の思いが込められています。
声優さんの御声は低く、甘く、艶やかです。電話での慟哭は胸に迫りました。切ない。
愛情の深さを感じます。切なさの極致といっていかと。ドラマとして大変楽しめます。オスメです。 聴き始めた時の印象は「めっちゃ強引だし何がしたいの?」というあまり良くないものでした。
明確な理由も明かされぬまに無理やり抱かれて、分かっているのは先輩の弟だという事実だけ。
でもその中にはヒロインを傷つけたい気持ちは無くて、強い言葉もあるけどこか悲しげというか。
時々漏れる言葉の中に悲しげでやるせない感情が滲んでるけど、いやでもなんか嫌な感じだな.って思いながら聞いてました。事実が明かされるまでは。
ヒロインと彼、島崎誠二さんは愛し合っていた過去があった事。
とある事故のせいでヒロインは脳に記憶障害を負ってしまった事。
それでも諦める事なく、手術で回復することを希望に受けさせようとしていること。
この電話のやり取りで号泣しました。
愛した人が自分を会うたびに忘れてしまう。それがどれほど苦しくて悲しいことか…
もう突き放してくれた方が楽になる気もするのに、それでも一途に想ってくれる。
ヒロインは彼が何を言ってるんだって思うけど、リスナーの我々は彼の色んな気持ちも、その上で無理やり誘ったことも全部知って聞いてるから、もう苦しくて仕方ない。
そして茶介さんの演技。
特別感情を出すわけじゃなくて、あくまで表面上は淡々としている感じだけど、それが感情を必死に抑え込んでいるようにも感じて。
茶介さんのお声って穏やかで聴いて落ち着く印象を持ってるんですけど、この作品ではその特性がお話と組み合わさって、より深みが増して相乗効果が生まれてるというか…。
分岐があるのもまた違った楽しみ方があって最高だったし、余韻がすごくてずっと2人の行く末や気持ちを考えさせられる。
イン・ザ・ルーム、人生で聞けて良かった作品に追加されました。 あらすじを読んでとても切ないストーリーなんだなとは想像出来ていたけど、これは本当に辛い。
割と序盤からやばかったのだけれど、電話の告白の辺りでこみ上げるものを止められなくなり分岐ルートに突入して決壊した。
こんなにも感情があふれて堪えきれず泣いたのは大切な人が死んだ時以来。
そこから先はずっと泣きっぱなしで聴き終わってからもしばらく嗚咽が止まらなかった。
ストーリーが聴きごたえあるのと、茶介さんの声が優しすぎるのと、その圧倒的演技力のせいで作品の世界に没入し過ぎてしまいましたね…
感受性が強い人はボロ泣き必至の作品ですが、
たまには思いっきり泣いて心をスッキリさせたい!という時にもとてもいと思う。
ストーリー自体もじっくり聴き込めてすごく良い作品だと思います。
ただし、泣きたい時は人のいないところでね。 まず初めに思ったのがトラック1.40分?!長っ!でした笑記憶喪失物だと思って聴いてましたが記憶がなくなってしまう障害なのですね.40分の濃厚なベットシーンも茶介さんの演技が光ってました!分岐1では手術は失敗して繰り返し記憶がなくなるヒロインと暮らしてます。子供に語りかけるような茶介さんの穏やかな声がたまらなかったです(●´ω`●) 思った以上に切ない話でした。
というかトラック2のやりとりが、想像以上でした・。
物語はヒロインのお母さんに、高校時代の先輩(女)の弟さんがお話したいみたいだから、会ってきなさいと言われ、会いに行くところからスタートするのですが、ヒロインにとっては会った事もないし、昔良くしてもらったからと教えてもらったもの覚えてないんですよね・。
そして実際会った主人公の島崎誠二さんは優しく迎え入れてくれるのですが、突然「君を抱くために呼んだ」なんて言われたら、どうでしょう!?
ヒロインからしてみれば混乱と嫌悪しかない訳で、(私も混乱)何とかこの状況を回避すべく動くヒロインと、それも見透かしたように強引に抱きに来る主人公とのやりとりが凄い。
すごく色んな感情が入り混じるのを、茶介さんの演技でしか知りようがないのですが、全部分かるんです、戸惑い、苦しみ、切なさ、ヒロインへの深い愛情、何がなんだか分からないまぶつけられます。ただの身体目的ではない、抱かれながらも、ただ事ではない感情を見せる主人公の様子にヒロインも戸惑いながら、なぜが拒否できない。もうこちらもらい泣きです。茶介さんの演技は本当にすごい・。
なぜこんな状況になったのかは、トラック3で分かるのですが、ヒロインの為にある決断をします。そこには絶対にあきらめないヒロインへの愛があります。そして、エンドパートが2つあるのですが、どちらも主人公の深い愛が感じられる終わり方となっております。
ツナボニさんの公式に行きますと、「夏の夜の庭で」というエンド1のその後を描いた特典の台本を読む事ができます。S広場にはエンド2のその後と、本編以前のショートストーリーも入っていて、(ずっと掲載されているものかはわかりませんが)本編を聴いた後はこちらも読むとより楽しめると思います。
本当に名作といわれるのも納得の作品でした。 あらすじである程度はわかっていたとはいえ、まず予想外の演出に驚き、そして丁寧に作り込まれたストーリーに感動しました。
戸惑うヒロインの心情など、聴き手とシンクロしやすいと思われる普遍的な台詞や展開もよかったです。
茶介さんの素晴らしい演技もあいまって、お相手キャラクターである島崎誠二さんの気持ちにも感情移入してしまい、最後には感動でうるっと…正直、萌えてるどころではなくなりました(笑)
個人的に、こういう作品がもっと増えてくれると嬉しいなあと思いつ…
じっくり物語を聴き込みたい方におすめです!
あらすじ
「その愛は記憶の闇に眠っている」
・『In the room -イン・ザ・ルーム-』とは?
高校時代の先輩の弟から呼び出しを受け、彼の家を訪れた『私』
巧妙な罠を仕掛けられ『私』は彼の手に落ちていく。
「きみのことは何でも知っている」と繰り返しながら彼は『私』の身体と心を翻弄する。
でもその眼差しは何故か哀惜に満ちていて──
【その部屋】だけで紡がれるエロティック&ミステリアス・ラブストーリー
・『In the room -イン・ザ・ルーム-』あらすじ概要
『私』の記憶のエアポケットに彼、島崎誠二はいた。
「きみはぼくを覚えていないだけ」
【その部屋】で執拗に施される彼の愛撫に『私』は翻弄され続ける。
確かに彼の匂いを懐かしいと思う。
そう。とても懐かしい―
いつどこで『私』は彼と出会っていたのだろう?
……思い出せない。
何度目かの絶頂を極めた『私』のうつろな耳に彼の哀願が残響する。
-ぼくをわすれないで-
・キャラクタープロフィール
島崎誠二(しまざきせいじ)
アンティークや美術品の輸入販売業をしている。
誠二の姉はヒロインの高校時代の先輩。