おすすめレビュー
彼が吉原一の置屋を訪ねるところから、お話が始まります。華族令嬢であった主人公は父の急死により、没落し、母の療養費と親族の借金のカタに吉原入りし、5日後に水揚げを控える新造となっていました。嘗て、実家の奉公人であった彼は今は軍属の身で、ずっと主人公を探していたといます。金策をして助け出すという彼の申し出を、華族としての誇りで自ら借金を返済すると断ったことから彼の様子が段々と変化していきます。水揚げのその日まで毎夜訪れる度、一つずつ彼の手によって男女の秘事を教え込まれて.。
上野界隈に辻斬りが出没し、吉原全体も不穏な気配に包まれ、顔馴染みとなった呼び込みに万が一には店を守ってくれと軍人の彼は頼み込まれ.。
声優さんのお声はや高めから低め、柔らかく嘗ての主人を敬う礼儀正しい口調は幼い頃からの奉公人としての過去が垣間見えます。主人公を嬲るときの声は熱情を孕んで冷やかに剛く、固い決意を秘めていることを滲ませます。
受け入れてもらえない愛情が焦燥も相まって歪んでいく様を、夢見た幸せな未来を手に入れるために自らと共に主人公を墜とさざるを得なかった二律背反を抱える彼の激しい鬱屈を味わいたいときにおすめです。 聴き終わったあと、一つの物語、映画が終わったような気がしました。観客と言う立場ではなく、自分自身も一人の登場人物として。それくらい臨場感があり物語に入り込めるドラマだったと思います。
また、セリフの一つが良いし、声優さんたちの演技には拍手喝采でございました。
軽い気持ちで聞き始めて、終わる頃にはこの世界観に引きずり込まれていました。時代を感じたい方、ちょっと気になるなーって方はぜひ購入されてはどうでしょうか。ポチッとするだけで、切なくも素敵な世界に入り込めます。 普段購入するものより少しばかり値が張るものでしたので、買うのにちょっと勇気が必要でしたが、値段以上のものをくれました。(以下全て個人の感想です。ご参考までに。)
まずストーリーがものすごい深くて濃いです。
主人公ちゃんの境遇に感情移入してしまったところもあり、最後の方で泣きそうになりました。一話完結のドラマを見ている気分です。
ちなみに歴史物にはあまり馴染みがありませんでしたが、作中でそれとなく説明される部分もあって理解しやすかったです。その辺が不安な方でも十分楽しめるのではないかと。
次に徐々に明かされていく主人公ちゃんの元奉公人現軍人の守村さんの心情の変化がすごく良いです。
最初は純粋に主人公ちゃんを慕っている感じがしていたのですが、主人公ちゃんが水揚げされ借金を返すためにそれを受け入れると知った後から更に病んでいってしまった(と思われます…元から激重感情抱いていたっぽいので…身分差恋は辛いですが美味しいですね…)。
病む過程があると滾るタイプの民なのでめちゃくちゃ助かりました。
身分差でも嫉妬でも激重感情男性キャラは『良い』。
同じような考えの方であれば、買って損は無いかと思います。
是非、購入に前向きなご検討を…! 最初は廃嫡されたお嬢様を探して来た好青年で
純粋に彼女を慕っている…という感じなのですが
相手が己の運命を受け入れてしまっているという事実と
自分の事を受け入れてくれない悲しみから緩やかに
歪んでいく姿がとても良かったです。
彼女の為ならどんな事でもする、その献身と一途な愛は
本当に狂気を孕んでいて良かったです。
最後に彼女が彼を受け入れ逃げずに共に逝く事を選んだのは
愛なのか同情かそれとも憎悪か…気持ちは分かりませんが
彼への愛はあったと信じたいし生まれ変わって
幸せになったと信じたいです。
あらすじ
※18歳以上推奨
※ダミーヘッドマイク収録(一部、通常マイク収録トラックあり)
「ドンナ コトガ アロウトモ 必ズ アナタノ 傍ニ……」
狂愛×官能×近代(モダニズム)をテーマにした、オトナの乙女向けヤンデレCD「狂愛カタルシス」!
第一弾は陸軍少尉・守村誠司とのシチュエーションです。
近代という時代を舞台にした、静かに、歪に狂った愛の物語をお楽しみください。
【あらすじ】
時は大正。名家・六原家(ろくはらけ)の娘として生まれた貴女の運命の歯車は、当主である父親の急死によって狂い始める。
跡継ぎもなく後見人も定まっていなかった六原家は廃嫡となり、使用人たちは屋敷を追われ散り散りになった。当主不在の隙をついて資産のすべてを親族に掠め取られたことにより、母親は心労から病に倒れる。母親の療養にかかる一切の費用を背負わねばならなくなった貴女が借金のカタに吉原の地で遊女として働くことを余儀なくされたのが、1年前の話……。
水揚げ(まだ客を取っていない遊女が初めて身体を売ること)が五日後に迫ったとある夜、かつて六原家の奉公人であり今は陸軍少尉となった守村誠司が店に現れる。貴女の境遇を知った守村は、身体が清いうちに必ず救い出すと誓うが……。
【登場人物】
守村誠司……cv.皇帝
20代後半の陸軍少尉。平民の出で、十代の時に六原家(ろくはらけ)の奉公人になる。
そこで主に目をかけられ、上等教育を受け、六原家の使用人の家の守村家の養子として軍人になった。
六原家の令嬢(あなた)を純粋に愛し、案じていたように見えるが……。
【スタッフ】
企画:蜜華
イラスト:旭炬
シナリオ:望月柚枝
【関連リンク】
蜜華レーベル公式サイト http://mitsu-pro.net/
レーベル公式ツイッターアカウント https://twitter.com/mitsuhana_info
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