おすすめレビュー
入江くんは本当に優しい人です。本当は彼の心はヒロインに出会う前にとっくに壊れていた。
優しい彼は、たった一人で、薄い氷の上を歩くような、ギリのところで何とか「普通」に生きてきたんだと思う。
でも、自分と同じ苦しみを持つヒロインと出会って、助けたい、と思ってしまった。
そのために…
ヒロインと向き合うために…
うっかり触れてしまわないように、誰にも触れられないように、生きてきたのに、生きてきたけど、自分自身が氷漬けにした記憶、孤独と、まっすぐ向き合う覚悟を、きっとしたのだよね。
そして、あたかく、溶けた氷の中、本当の彼と、ヒロインは…
ふたりが出会ったことは、幸せなことだったと思いたい…出会わなければ良かったなんて思いたくないけど、こうなるしかなかったのか…というやり切れない気持ちでいっぱいになってしまってどうしても苦しい。どうしたら彼を救えるのかを考えてしまう。
この先「心を殺された」ふたりが寄り添う果ては…明るくは、きっとないけど、少なくともひとりぼっちじゃないから…
三点リーダーが多すぎる…許してほしい…
最後のトラックは必聴です。
これまでも本編で流れた入江くんの大切な曲「夢現」が素晴らしいです。
ゆめうつ、夢現、快楽と泣き果てたまどろみの中、きっとヒロインが聞いている旋律、雑音、声、あの頃の彼の記憶。涙。
三橋さんのお芝居が何かもう本当にすごくて…優しくて不安定で消えてしまいそうな泣き縋る声を聞いて本当につらかった…
フリートークを聞いて、また泣いてしまいました。こんなことは初めてです。すごいです。
願わくば、ふたりに一筋の光が差しますように。
あなたがいなければもう、消えてしまいそうな彼に、ぜひ会いに行ってください。
ありがとうございました。 予告PVを見た時から、夢現の綺麗な音楽と三橋さん演じる入江くんの言葉で1つの映画のCMを見ているような気持ちになり、発売をずっと楽しみにしてました。
冒頭はただ優しい、頼れる先輩の入江くん。
何気ない会話をしていた二人だけど、入江くんがどうしてそこまで自分を卑下するのか、暗いものを背負っているのか、気になってどん聴き入りました。
痴漢に遭っていたヒロインを助けてくれた後の入江くんの気遣いや優しさは純粋に嬉しいなと思いました。
ただ、なんでそこまでヒロインに優しくしてくれるのか、少し度が過ぎるかなと思ってしまうほど心配してくれる彼。
ですが、過去のトラウマを聴いて、謎が解けてあぁなるほど…となると同時に胸が苦しくなりました。
こちらはぜひネタバレなしで、入江くんの口から聴いて欲しいです。
はじめてのえっちは、お互いのトラウマを慰め合うような、甘く幸せなえっちでした。
気遣いながら愛してくれる入江くんの優しさを感じられてすごくよかったです。
晴れて恋人になれた二人ですが、入江くんからの愛が少しずつ歪になっていくのが切なくも幸せで。
もう一人になりたくない、君だけいればい、そんな、ヒロインに依存していく入江くんを抱きしめたくなりました。
最初と最後で全然雰囲気が違う入江くんを見事演じてくださった三橋さん。
徐々に変化していく入江くんの心情を丁寧に表現していて、やっぱりすごいなぁと思いました。
感情が溢れるのを抑えようと声を震わせながら、行かないでと懇願するところなど自然と涙が出てきました。
また挿入曲の「夢現」がより作品に没入させてくれました。
入江くんのお家や車の中などで流れているのですが、本当に入江くんが日々この曲に救われているんだなと感じられてすごくよかったです。
Oclusion様、三橋渡様、スタッフの皆様、素敵な作品をありがとうございました。 まずお先に言わせていただいていですか?
本郷るま様、貴方は天才なのでしょうか?
なんでこんな天才がシチボのシナリオ書いてるんだろう?ありがとうございますシチボ書いてもらって大感謝。救われる命があります。こに。
いや本当このお話すごいんですよ。
入江慶くん、最初のトラックとか、この人本当にまともな人間なんだなぁって思って冒頭聞くんですよ。そして、ヒロインと慶くんのトラウマに対しての物語が丁寧に描かれていて、そこからお互い向き合い惹かれあっていくという恋愛のお話がとても丁寧に描かれてます。
そして初エッチまでもすごい丁寧なで。こまでは本当に少女漫画とか恋愛映画とかでよく見るベタな展開なんですよね。
けど途中から入江くんの様子がおかしくなっていくんですよね。なんで?
けどそれまで、入江くんが一人の女にズブになっていく様子が丁寧に描かれてるんです。だからそこで私、「あーッ」て声出ちゃった。
まともな人間だと思っていた男が実は全くまともじゃなく、そのまともな人間を演じていた仮面も些細なことで崩れてしまう。そんな過程が本当に容赦なく丁寧に描かれてるんです。
気づいた時にはまともな男は蜘蛛男になって、こちらを巣に引き摺り込んでいたんですよね。
けど決してバイオレンスな要素は一切なく、本当に丁寧な恋愛の先にあったものがメリーバッドエンドってことなんですね。
最高です。大感謝。純文学。
ラストラックのトラック1、本当に一本の恋愛映画を見終わった後のような、そんな気持ちになりました。
素敵な物語をありがとうございました。三橋渡さんの演技も本当に最高でした。 聴き終えた後、なか余韻から抜け出せませんでした。
言葉にならず、レビュー書きたくてもう一度聴いたのですが、2周とも泣きました。
極力ネタバレを避けながらなので、個人的な感想多めです。
でも正直このレビューも読まずに、まずはメリバであること、人を選ぶ作品っていう心の準備だけして聴いてほしい!
冒頭の慶くんは、イラストの雰囲気からは想像できないほどに爽やかな頼れる先輩。
痴◯から助けてくれて、とても親身に優しくしてくれます。
でも、本人にとっては優しさというわけではないらしく…。
慶くんの過去を知ったときは泣きそうになってしまいました。
途中までは辛い過去を乗り越えたお話と捉えられなくもないんです。
その後、慶くんの様子が…?
慶くんの過去を知った上で結ばれた2人。
その過去を知った上で縋られるからこそ、彼から離れられない、一緒にいなくちゃと思わせられます。
三橋渡さんの演技で、より一層がっしり繋ぎ止められたような気分でした。
そして、「好き」「愛してる」という言葉に、胸が締め付けられるような切ない気持ちになるとは思いませんでした…!
印象に強く残る、素敵な作品をありがとうございました! 帰宅途中の電車内で痴漢に遭い(いつものこと)と耐える彼女を救ってくれた会社の先輩・入江慶
「そういうことされて平気な人間なんていないから」
いつもと変わらぬ柔和な表情に差す悲しい表情の意味とは?
慶先輩
明るく温厚な一方過去の出来事から重いトラウマと絶望と孤独を抱えている
是非ネタバレ無しで聴いて頂きたいので詳しくは書きませんがこれは正直かなり辛い
更に親にまでって…もう馬鹿親
それでも優しい慶先輩が悲しく切なくて絆されちゃう
同じようにトラウマで苦しむ彼女を救い守りたい
純粋な善意はやがて欲望と劣情に溢れ独占欲と執着と依存に変わる
閉じ込められ外界との繋がりの電話の呼び出し音と雷鳴すら熱いキスと耳舐めで遮断され快感に身悶える
「お願い俺以外のこと頭から消して」
挿入曲と追想が混ざり合う演出が巧い
明るかった慶先輩の変容を追認識するのが切なく悲しい
三橋渡さん
慶先輩の振れ幅が小さく僅かな感情の揺れ動きを繊細に鮮明に現し出すお芝居お見事です
「二人だけでいじゃん!俺を頼ってよ、そうじゃなきゃ俺がいる意味無いじゃん」
慶先輩が抱える孤独と彼女への純粋な渇望と悲痛な声に涙がこぼれました
「死ぬまでずっと愛し続けるから」
こまで真っ直ぐ求められたらもう捕らわれたまでいや
生々しい痴◯シーンあり
R18シーンは普通変則的プレイ無し
救済無しのメリバ
感情ぐちゃに掻き乱され茫然自失、情緒霧中
聴く人を選ぶ作品かもしれませんが深く静かな余韻を楽しめる素敵な作品なので気になったり心惹かれている方は是非
お薦めです
物語・脚本もしっかり重厚で聴き応えがあって素晴らしい!
繊細で程佳く流麗なSEも素敵
慶先輩と電話で会話するシーンの距離感の変化の付け方お見事!
情感豊かで温かく美しく素敵な挿入曲効果でメリバなのに夢と現の狭間で揺蕩うような心地好さを堪能しました
切なく悲しいのに不思議と幸福感も堪能できる素敵な作品をありがとうございます
あらすじ
いい意味で平凡。悪い意味で単調。会社と自宅の往復で精いっぱいの日々。
そんな代わり映えのない生活でも、それほど悪くはないと思っていた。
仕事も慣れていろいろと任せてもらえるようになったし、それなりにやり甲斐もある。
それに、信頼できる先輩も、苦労を労い合える同僚もいる。
社会人になって数年経ち、ようやく自分の生活ペースをつかむことが出来ていた。
これからもこんな日々の中で生きていくのだと、なんとなく思っていた。
そんなある日のこと。
仕事で帰りが遅くなってしまったあなたは、いつもの電車に乗る。
そこであなたの背後から近づいてきた誰かの気配に、身構えた。
……ああ、またか。
心の中がざわつき、嫌悪感でいっぱいになる。
気持ちの悪い息遣いがすぐ後ろまで近づいてくる。
どう考えても近すぎる距離。パーソナルスペースを無視した相手は、あなたの背後で自分勝手な行動にほくそ笑んでいるのだろう。
振り返ることすら嫌で仕方なくて、無感情でいることを心掛け、いつものように早く自分の降りる駅につくことだけを願っていたその時──
あなたを救ってくれたのは、会社の先輩である入江だった。
「嫌な思いしたね、もう大丈夫だよ」
震えが止まらないあなたを見て、入江は次の駅で降りるよう提案する。
今頃恐怖が襲ってきて、独りでいられないと思ったあなたは、その言葉に従うことに。
「最低だよ。あんな奴。
時間が経っても、怖い気持ちは無くならないよな。本当に。
それなのにあぁいう奴らは、
自分の快楽のために簡単に人を追いつめるんだよ。
本当に最低な奴らなんだ…」
「それに、周りも簡単に考えてるからさ、あんまり大騒ぎしない方が~とか、
忘れなさい~とか言うんだよ。
忘れられるわけないよね。簡単に言ってくれるけどさ。
時が解決するとか言うけど、あんなん嘘だよ。
一度ついた傷が、消えるわけないんだ」
あなたに寄り添い、そうつぶやく入江の表情は、いつもの明るいものとは違うように思えた。
–*–*–*–*–*–*–*–*–*–*–*–
それ以降、電車に乗るのが億劫になったけれど、
いつまでもこうしているわけにはいかない。
勇気をもって電車に乗ろうと頑張ってみたものの、
ホームで震えが止まらなくなってしまう。
そんなあなたを救ってくれたのは、またも入江だった。
「無理しちゃダメなんだって。
トラウマは、消えないんだよ。いつになっても、何年経っても…」
あなたを気遣う入江の言葉の隅に、何か別の意味が在るような気がして、あなたは思わずその理由を尋ねる。
最初は躊躇っていた入江だったが、その口から語られる事実はあまりにも残酷なもので──……
【……救いなど一切訪れない。そこに在るのは快楽と絶望だけ】